「お待たせ、十和。行こうか」
「お花屋さんに寄るなんて珍しいね。
 隆さん、なにか買ったの?」
「それは二月まで内緒」


結婚して二年、もうすぐ
新しい家族にも会える。

だいすきな人と、私はとても
幸せでした。
あの事故が起きたのは本当に突然

飛び出して来た小さな子を
隆さんは精一杯避けようと
したといいます



病院で目覚めた私は ひとりぼっちでした

隆さんはどこ?
赤ちゃんはどこ?

やがて 看護士さんが案内してくれた部屋には
たくさんの機械に囲まれた隆さんが
物も言わずに眠っていました
神様…
どうか、神様

隆さんを つれていかないで

あの人がいてくれたら
それだけで、わたしはほかに
何も望みません

たとえ 
すべての思い出と
引き換えにしても。
 もどる。 まえ。 つぎ

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